2012年5月14日月曜日

≪知っtakaの知っtaka話≫

今回は完璧な知っtaka話をしよう!


【如来】
一般に仏像と言うが、いわゆる仏様とは『如来像』をさす。
 釈迦は入滅の約半世紀後、弟子たちの手によって
『釈迦如来像』が誕生した。                             

如来は「悟りを開いたもの」の事で、後に西方浄土を守護する仏として『阿弥陀如来』と東方瑠璃光浄土にすむ仏として『薬師如来』が加わった。また、密教の根本仏で宇宙そのものと考えられてるのが
『大日如来像』だ。
円成寺大日如来(運慶作)
国宝
印相は智拳印

室生寺釈迦如来像(国宝)
一般的には如来像は、悟りを開いたものとして、身体に装飾物をつけておらず、薄い袈裟一枚を身にまとっている事が多い。
(左)
大日如来像は宝冠と一部装飾物をつけている。(右)智拳印は大日如来の大きな特徴。
                                              
釈迦如来と阿弥陀如来の印相
                                                                                                                                             




釈迦如来像は施無畏与願印(せむい よがんいん)という印相が多く、右の写真のように、右手のひら前にむけた施無畏印に、左手の平を上に向け、膝上に乗せる与願印にした例が多い。


薬師如来像は、病気平癒の信仰の仏様で、左手の手のひらの上に薬壷(やっこというらしい)を持っていることが多い。

阿弥陀如来像は印相が独特で、上・中・下とかいろいろな形はあるが、いずれの場合も親指と人差し指(または中指、薬指)で輪を作るのが原則だ。
※薬壷を持っていない薬師如来像もあり、すべての像に当てはまる訳ではないが、阿弥陀像は私の拝観した限りではほぼすべて輪を作っている。

【菩薩】 菩薩には観音菩薩、弥勒菩薩、普賢菩薩、地蔵菩薩、聖観音菩薩等様々な姿、形があるが、
存在の意味するところは「如来になろうとして修業を積むひと」の意味である。
したがって、宝冠や首飾りや水瓶など様々な装飾物を持っている。

【明王】 明王は密教信仰特有の仏像だが、「教えに従わない救いがたい衆生を力づくで帰依させるために、如来
が自ら明王に変化したもの」などと言われている。
東大寺戒壇堂・四天王
不動明王が最もよく知られている。

【天部】 天部は「仏法を守護する護法善神となったものたちの総称」とのことだ。
四天王、12神将、八部衆(阿修羅など)や金剛力士(阿形、吽形)の仁王像などが代表的なものだ。

現在は、この4種類の仏様を全体を”仏像”と表現するのが一般的だと思う。

知識はいくらでも調べることができるが、間違いなく大切なことは、その像の前に身を置いたとき、自分は何を感じるかだけだろうと思う。
美しさか、荘厳さか、力強いか、静寂か、癒しか、感じることはたくさんあるだろう。
そして、その思いはその仏像とその前にいる個人だけに共有できる思いに違いない。

その精神のあり様だけが最も大切にしなくてはいけないものと、私は思っている。

この知っtaka話は、本当のところ、それぞれの人の思い、感じる話で、他人にはどうでもいい事だと思う。
ただ、この数十年の中で、多少知識の蓄積とともに、目の前の仏様との交信が少しく違ったように感じたこともあった。

たくさんの仏像の前に立ちたい!何かを感じたい、心を震わせたい・・・。
人間存在の理解に少しでも近づきたい。

本当に知っtaka話の本領発揮、失礼いたしました。
この項終了です。




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