2012年12月28日金曜日

運慶作大日如来像 円成寺

忍辱山 円成寺

 

奈良の東北方面にバスで向かうこと約30分、曲がりくねった山道のバス停のほど近い山里の寺、
 それが『忍辱山 円成寺(にんにくせん えんじょうじ)』
 近鉄奈良駅向いのバスセンターで詳しい行き方を教えてれる。              

阿弥陀堂(本堂)
円成寺は寺の前に広がる浄土式庭園も、名園と言われているようだが何より、素晴らしいのは「運慶作 大日如来坐像だろうと思う。山門を入ったすぐ左側に朱塗りの多宝塔が控えている。本堂 阿弥陀堂も味わい深い建物で、本尊
阿弥陀如来像や見事にそろったな四天王像が置かれている。 畳の本堂に上がってまじかに拝観ができる。
多宝塔
国宝大日如来像


その本堂から離れて、多宝塔の中に一体で置かれているのが、この真言密教の根本仏「大日如来坐像(国宝)」だ。
この像は、慶派の仏師
運慶の制作した初めての作品として、有名。

運慶は康慶から始まる慶派の仏師で、最も有名なのは、東大寺南大門に堂々とそびえたつ金剛力士像(阿形 吽形)だろう。
運慶と快慶が共に仏師たちのリーダーとしてチームを編成し、木造寄木つくりの金剛力士像を作ったと記憶している。
その運慶の仏師としてのデビュー作がこの大日如来像と紹介されている。
国宝を守るためであると思うが、この多宝塔は南向きに建てられており、正面には厚いガラスで守られている。
2回の訪問だが、いずれも太陽光線にさえぎられて、ガラスに触れるくらいに顔をよせないと、きちんと見ることができない。
が、なんと、このガラスの前に、紙で作った手作りのメガネのようなものが置かれている。
確かに、このメガネをつけるとよく見える。
寺の人の配慮か、拝観客の持ち物かは不明だが、何とも不思議なメガネだ。

左に紹介してあるのが、浄土式庭園。
私が訪れた中で、秋の紅葉の時期が最も印象ふかい。
朱色に染まった山がまるでこの円成寺全体を包むような感覚を覚える。庭園の池も、この写真よりはすっきりと静かに、まわりの木々の紅葉を写していた。

奈良の遅めの紅葉を、体全体で感じられる山里の寺。忍辱山 円城寺は、そんな場所・・。

運慶作大日如来坐像
時間をかけて、ゆっくりと訪ねたい寺の一つだと思う。


 

 





2012年12月19日水曜日

次は円成寺 運慶作 大日如来か法界寺 阿弥陀如来像か・・思案投げ首中・・。