2012年5月13日日曜日

清涼寺釈迦如来立像

≪京都の仏像≫

京都で取り上げていない仏様はまだまだ多い。
しかし、本人は奈良を中心とした知ったかぶり仏像話に進みたくて仕方ないが、
ここは、もうしばし我慢をして京都の仏像続編にいこう。

非常に好きか、それほどでもないか迷うところがあるが、やはり『清凉寺の釈迦如来像』に触れない訳にはいくまい。先回ちょっと紹介したが、日本の仏像でそのルーツである大陸の影響を感じさせる仏様がいくつかおられるが、その一つがこの清凉寺釈迦如来像だろう。(頭髪、衣文などの様式はガンダーラや中央アジアの仏教美術にその淵源があることを感じさせる)
清涼寺の釈迦像の最も大きな特徴は、袈裟がシンメトリー(左右対称になっている。仏像博識読者からコメントをいただいた。
確かに他には見られない特徴です。
他には、後程本論で触れるが
『飛鳥寺の釈迦如来像(飛鳥大仏)』
飛鳥寺は、蘇我馬子が596年に創立した蘇我氏の氏寺で、日本最古のお寺とさ  
れ、この飛鳥大仏も度重なる戦火によって、お顔の何分の一くらいしか創建の時
のものではない。
そして、もう一つは法隆寺釈迦三尊像の中心におられる釈迦如来坐像だと思う。
清凉寺の仏様は頭や、衣の形はいわゆる日本的仏像にはあまり見られない。
ただ、そのたたずまいには静謐さと慈悲の心にあふれている。
大変印象的な仏様と思う。
後の二つの仏様は、日本の仏像と明らかにお顔が異なる。共に非常に面長の顔と、厳しささえ感じさせる”目”に特徴がある。インドから連なるニッポン国の文化のルーツを見るように感じる。

三千院阿弥陀三尊像
他にもたくさんあるが、この稿では三千院と仁和寺(写真なし)の
阿弥陀三尊像(国宝)を紹介しておこう。西方浄土で死後の私たちを守っていただけるという阿弥陀様は、普通脇侍に観音菩薩と勢至菩薩を従える。脇侍の観音様は頭上に阿弥陀像を置く。

大原三千院はあまりにも有名で、その庭園や寺全体の雰囲気に人気が集まっているが、この仏様も一見の価値があるだろう。
空也像
もう1か所だけ触れておこう。
京都市内にひっそりとたたずむ『六波羅密寺』だ。
右の写真にある口から6体(南無阿弥陀仏を表す)の阿弥陀様が飛び出している空也象があまりも有名だが、仏像ファンとしてはどうしても、見逃せないのが、このお寺のご本尊「国宝11面観音立像」だ。

原則として12年に1回辰年ご本尊御開帳と言われ、12年に1回の辰年
しか、お目にかかれないが、この11面様は、日本に7体しかおられない
  国宝11面様の1体だ。

後述するが、国宝仏像ベスト30の私の個人リストには、他の6体はすべて含まれている。
辰年の今年、11月から12月にかけての御開帳はどうしても、拝観を実現させたいと強く
思っている。

三千院や仁和寺の阿弥陀三尊像は、中尊寺金色堂の中央に置かれた阿弥陀三尊像と比較的イメージが重なる。
金色堂と同じく、すべての仏像が、創建時は金色に輝く仏の世界を表現したものだ。

個人的には、全くわかりもしない、そして私には似つかわしくない「ワビ、サビ」の印象を強く感じさせる仏様が好きだ。

京都&仏像は、今回か、もう1回で終わりにしよう。

数年前、国宝仏ベスト100なる番組を数年前、NHKで放送していたが、わたくしはそのうち約70体弱の仏様に
お目にかかっている。
京都、奈良、滋賀、兵庫、東京などの仏像から、知っtakaコレクションを、まさに勝手に作っている。
次々回の閑話休題でちょっと触れてみたい。ただし、これは学問的根拠は全くない。加えて何点か重要文化財指定の
仏様も加わっている。お楽しみあれ・・・。(別に楽しみにする話でもないか・・・。)

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