2012年11月18日日曜日

重文 伎芸天像

 我が国でただ一つの伎芸天像


国宝仏像に少しくこだわってきたが、重要文化財の仏像で、今日の女性の仏像ブームを創り出した一つとも言って
本堂
いい仏様が、、秋篠寺伎芸天像だろう。伎芸天像としては我が国唯一とも言われているが、本当に伎芸天なのかは諸説あるようだ。学問的な考証は別にして、一体の仏像として、女性的で知的な”美しさ”を感じさせる代表的な仏像といえるだろう。


大和西大寺駅からバスで10分程度か、奈良の古い町並みと畑道の中を走るようなバスに乗ると
すぐに到着する。秋篠寺はもちろん、国宝の本堂や伎芸天であまりに有名であることはもちろんだが、お寺全体の風情がなんともいい。苔むした庭を眺めながら寺の中へ入っていくと、急に木立の無い、開かれた場所に秋篠寺本堂が
あらわれる。

この本堂は、12神将の新薬師寺や唐招提寺の本堂を少し小さくしたような感じを与えるが、さほど大きくはないが、どっしりとした、実に落ち着いた気持にさせてくれるお堂だ。
伎芸天像

この伎芸天像は、伝伎芸天像と言われているが、言うまでもなく、頭部と体部とが時代も作り方も全く異なっているということだろう。頭部は脱活乾漆で天平時代作、体部は木造で鎌倉時代作と紹介してある。頭部に合わせて、後に、体を作って合わせたものだろう。それにしても全く違和感がない。その全体のバランスのよさと、美しさは諸仏の中でも群を抜いている。秋篠寺には、帝釈天、梵天像(一説によれば(日光・月光菩薩像)や地蔵菩薩、木造11面観音立像などが、寺所蔵仏像として紹介してあるが、奈良博、東博、京博の3代国立博物館に寄託してあり、すべての仏様を拝観できないのは大変残念だ。
本堂の入り口のすぐ近くに、かすかなスポットライトを浴びて、伎芸天像が置かれている。工事前の東大寺法華堂と
この秋篠寺は、中に座って眺めることができる形になっている。訪れる客をやさしく、やさしく迎えてくれるお寺である。
 
行きはバスやタクシーで訪れ、帰りは秋篠寺から大和西大寺駅まで、のんびりと歩いてかるることが好きだ。
多分20分から30分の間くらいであったと思う、大和の山々、そして町並みをゆっくりと眺めながら訪れてみてはいかがだろうか。
 
 
 
 

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