2013年8月15日木曜日

東大寺法華堂 拝観再開!http://www.yomiuri.co.jp/stream/m_news/vn130516_3.htm

約3年をかけて修復、増強をしてきた東大寺3月堂が、今年5月18日(土)から拝観を再開した。
法華堂須弥壇及び諸尊像修理事業のため、約3年ほど拝観を停止していたが、今年5月に再開、この修理の間に様々な新しい知見が判明、いろいろな研究が進んでいくだろう。

再開された三月堂に安置されるのは、
 本尊不空羂索観音菩薩、梵天、帝釈天、金剛力士(阿吽)、四天王、執金剛紳(秘仏)の10躰

 脇侍として不空検索観音を守護していた 日光・月光菩薩両菩薩をはじめ、弁財天、吉祥天、地蔵菩薩、不動明王の 
本尊 不空羂索観音
6躰はこれからも東大寺ミュージアムに置かれたままとなる。
 (執金剛神の開扉(12/16)は、平成25年度から従来通り)

 
今回の分離陳列には明確な理由が読み取れる。
三月堂に残された諸像は乾漆造りであり、東大寺ミュージアムに分離して置かれる像は、『塑像』となっている。


(国宝 不空羂索観音像 362.0 cm 乾漆造 天平時代)
三月堂に置かれる塑像は執金剛神像1体、この像は
まさに秘仏、毎年  12月の1日しか公開されない。
しかも、三月堂の中のひときわ、しっかりした厨司の中に安置されている。
残念ながら、10回以上3月堂を訪れた私も拝観したことはない。

ただ、この執金剛神像の拝観がかなわなくても、っ天平、平安の傑作がまじかに立ち並ぶ法華堂はいつ、訪れても飽きることのないお堂であった。

塑像はまさに粘土で作られたもの、大きな地震等が来ればひとたまりないだろう。現在建築の技術を凝縮して作成されたであろう「東大寺ミュージアムに」置かれることはやむなしと思わざるを得ない。

区分仏像名高さ技法時代
国宝不空羂索観音像362.0 cm乾漆造天平時代
国宝梵天像402.0 cm乾漆造天平時代
国宝帝釈天像403.0 cm乾漆造天平時代
国宝金剛力士像(吽形)306.0 cm乾漆造天平時代
国宝金剛力士像(阿形)326.4 cm乾漆造天平時代
国宝持国天像(四天王)309.0 cm乾漆造天平時代
国宝増長天像(四天王)300.0 cm乾漆造天平時代
国宝広目天像(四天王)304.0 cm乾漆造天平時代
国宝多聞天像(四天王)310.0cm乾漆造天平時代
国宝執金剛神像170.4 cm塑造天平時代
国宝(伝)日光菩薩像207.2 cm塑造天平時代
国宝(伝)月光菩薩像204.8 cm塑造天平時代
重文吉祥天像202.0 cm塑造天平時代
重文弁財天像219.0cm塑造天平時代
重文地蔵菩薩像84.3 cm塑造鎌倉室町
重文不動明王像86.5 cm塑造鎌倉室町

    上記の左右に紹介してあるのが「不空羂索観音像の脇侍として飾られていた日光・月光菩薩だ。以前にも触れたが、左が太陽のような温かい光で衆生を守日光菩薩像、模擬が知のの光で、見守ってくれる月光菩薩像。確かに両像のお顔はわずかに違いがある、と見えるが皆さんにはどう見えるのだろうか。
 
 
 
「このほか代表的な塑像仏は下段に1体だけ紹介したが、新薬師寺の12神将」
 
そして、4体のうち2体のみだが、東大寺戒壇院の四天王立像だろう。
塑像は粘土を駆使して作成しているだけにその表情は素晴らしく心の有り様が見事に表現されているように思えてならない。この新薬師寺の12神将の置かれた本堂も、戒壇院も見事なお堂ではあるが、震災等から完全に守られているとはとても思えない。これらの像も、いずれ近いうちに、現在の収蔵法とは異なった形を取らざるを得ないのではないだろうか。ふと、そんな思いが心をよぎった。
新薬師寺・バサラ
新装なった法華堂を訪ねるとともに、東大寺ミュージアム、戒壇院、そして新薬師寺を訪ねる旅がすぐにやってきそうだ・・・・・。

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